3 仕事と子育て両立支援を! 「お金のバラマキは子育て支援策なのか」について

先日、ある女性学のフォーラムに参加をして参りました。最近の女子学生は、「結婚して専業主婦になりたい」と「結婚なんてしたくない」の専業主婦志向とキャリア志向に二極化していると聞いた。女子学生たちは女性が働きにくい社会、子どもを産み育てにくい社会、男女の賃金格差、女性の社会参画を進めるクォータ制の導入などの意見では一致しているようだ。新政権では、中学生まで1人あたり月額2万6,000円の子ども手当を平成21年度から支給するとしているが、フォーラムではお金をばらまくだけでなく、子どもを産み育てやすい社会になるよう制度改善を進めてこそ子育て支援だとの声が多かった。
本市では、保育所への入所希望者が年々増加していることから、民間保育園の新設、拡充も含め、鋭意、待機児童の解消に取り組まれているところです。すなわち母親の社会進出が盛んであり、多くの子どもたちが保育施設へ入れられている。そのこと自体を責めるつもりはありませんが、子どもは社会が育てるものという認識が強くなり、子育ての外注、アウトソーシングとも思われる現象を危惧する医者、学者が増えています。
社会や地域に育児を任せ、子どもとかかわる時間が極めて少なくなり、本来の手づくり子育てが影をひそめてきました。子どもの側から見れば必ずしも歓迎すべきことではなく、温かい母親の胸に抱かれることもまれとなります。甘えたい、この感情が十分満たされないままに乳幼児期を過ごせば、精神発達の面で問題が生じると警告を発しています。
そこで質問ですが、1点目として、アウトソーシング現象をどのように考えているのか。
2点目として、企業内保育室への地域児童の受け入れに対する経費助成はどのようになっているのか。
3点目として、新政権が掲げる子ども手当をどのように考えているのか、お尋ねいたします。

◎神山隆福祉部長 お答えいたします。
大きな3 仕事と子育て両立支援を!「お金のバラマキは子育て支援策なのか」についての1点目でございますが、近年、経済的な事情や自己実現を図るためなどにより女性の社会進出が進み、子どもを保育施設に預ける家庭が増え続けている現状は、やむを得ないものと考えております。その結果として、アウトソーシング現象を助長する一方で、乳幼児期の精神発達面などの影響についての指摘もあります。こうしたことから、本市では親子で触れ合いはぐくまれるおやこの遊びひろば事業などの子育て支援策の充実に努めているところでございます。
同じく2点目でございますが、企業内保育施設への運営費補助につきましては、市単独補助として保育室からの申請により、施設割として1施設あたり年額3万円、児童割として児童1人あたり月額800円を予算の範囲内で補助しているところでございます。今後とも企業内保育施設の促進が図られるよう、運営費補助制度について見直しを含め、検討をして参りたいと存じます。
同じく3点目でございますが、子ども手当につきましては、国の政権交代に伴い、子どもの育ちを社会全体で応援し、子育ての経済的負担の軽減を目的に支給が予想されるところであります。本手当は全国一律に実施が予定されている制度でありますことから、今後の国の動向を注視して参りたいと存じますが、現行の児童手当と同様、子育て支援の一助となるものと考えております。
以上でございます。