2 風がみどりに、理そうもとめて、都市整備問題について

 質問の2つ目の大きな2に移ります。

一般質問稲川先生似顔絵  

(1) 芝東小学校跡地利用について

 ア 防犯的観点より
  この地区で8月30日、31日に20件を超える不審火事件が発生、住民に不安が広がったところです。警察の資料によると、川口市全体の事件は、私が当選した平成15年の刑法犯認知件数を100にすれば、昨年23年は約55と減少しているようです。しかし、平成16年より埼玉県警察本部長あてに、新警察署の早期設置の要望書を市長名で提出しています。住民は交番設置を含めた防犯の抑止力を熱望しています。当局のお考えをお聞かせください。

 

イ 防災的観点より
  この地域は、外環道と芝川、そして、さいたま市に囲まれたある意味孤立した地区です。大災害が発生したときの一時避難広場に指定されてきた場所です。消防団の意見や住民の中には防災拠点をとの声もあります。今後の一時避難広場についてはどのようになるのか、当局のお考えをお聞かせください。

 

ウ 生涯学習スポーツ施設の観点より
  芝東小の体育館は、バレーボールやミニテニス、グラウンドはソフトボールなど活発に利用されています。また、カラオケやダンス、舞踊等の団体は、近くの芝市民ホールを利用しています。震災の影響を受けた23年度でも、曜日によっては稼動率100パーセントを記録し、新規団体がなかなか使用できないか、毎回、抽選に外れて、思うように発表会ができないとの声が届いています。そうした声にどのようにこたえますか。

 

エ 区画整理推進の観点より
  私が当選した平成15年の芝東第4地区の施工状況は、移転済み率約22パーセント、仮換地指定率約82パーセント、進捗率は約30パーセントで、施工期間は平成元年から18年まででした。その後35年へと延長されましたが、この遅れが芝東小学校の児童減少の理由であるとする声があります。最終的には早期完了を望んでいますが、肝心かなめの芝東小学校が閉校してしまったと落胆する声ももれ伝わる中、どのような推進を考えているのかお聞かせください。

 

オ ラストメッセージ母校愛の観点より
  本年3月5日(月)は、早朝より冷たい春雨が降る一日でした。多くの関係者が芝東小へ集まり、閉校式が厳粛に挙行されました。児童代表の言葉、母校愛、涙なくしては聞けませんでした。今でも私の心の中で繰り返し繰り返し響き渡っています。聞くところ、歴代の校長先生とPTA会長の写真、校旗、閉校記念品は、芝中央小へ移したそうですが、それだけでは不十分です。第1期生から第40期生の中で卒業記念品を制作した年度があるはずです。現存する作品を学校地の中で永久保存すべきと考えますがいかがか。
  さらに提案させていただきますが、その地を(仮称)芝東すずかけの丘と名付け、この地に児童に対しメモリアル的な教材となるよう整備することを求めます。いかがでしょうか。

 

カ 跡地利用検討協議会を立ち上げる事
  地元町会関係、芝東小関係、都市整備部、そして議会などの代表で構成する跡地利用検討協議会を立ち上げるべきです。お考えをお聞かせください。

(2) (仮称)赤山歴史自然公園と(仮称)川口市火葬施設について

 ア 進捗状況について
  思えば平成15年4月27日投票の最初の選挙戦、自宅のある芝2丁目町会の皆様より、本気か、大丈夫なのかと言われながら公認を取れず、無所属での出馬、地元自民党組織は、3期目トップ当選を目指す現職議員の応援体制一色の中、わずか数騎ではあったが、つわものぞろいで出陣、決断は正しかった。でも本当に大変だった。同じ町会には、川口市議会屈指のスポーツマン、芝中学校で2学年先輩の松本 進副議長、世帯数約500、小さな町会に2人。南に隣接する2,000世帯を超える町会から、芝中学校で1学年先輩の高橋議員。北西に隣接する芝地区トップクラスの巨大町会から芝中学校で7学年後輩の吉田議員と、今でも最激戦区だが、なぜか仲よし同期の桜であります。
  そんななか、赤山地区の皆様と私は御縁をいただきました。応援する条件が1つ、一般廃棄物最終処分場整備用地を自然公園に変更させることでした。詳細は平成22年12月定例会で発言したとおりですので、後からかかわりを持つ方は、平成15年9月定例会会議録から読み返していただきたいと後援会幹部が話されています。
  おかげさまで本年度予算も計上され、整備が進められています。地元の皆様の御意見、御要望を聞きながら進められているとは存じますが、現在の進捗状況についてお話しください。
 

イ ドッグラン施設は廃止決定か
  地域住民から強い反対が出ているドッグラン施設は廃止決定しているのでしょうか。それにかわる施設は考えているのでしょうか。

(3) 在家橋に歩道橋を

 平成15年9月、18年12月、19年9月定例会と、過去3回質問をしている案件です。5年前、当時の建設部長から、「現場での立ち会いを求めるなど強く働きかけて参る」と答弁をいただきましたが、県の担当者は視察しているのでしょうか。実現できない理由は何かお聞かせください。事故が発生してからでは遅いのです。在家小学校PTAから強い要望が出ております。

(4) 議案第106号川口市庁舎建設審議会条例について

 8月27日の定例会見での市長発言を大いに支持し、一層の推進に期待する立場から質問をいたします。
  ア 市長記者会見より
  会見の中で、「現在地に今は廃館になっている市民会館とあわせて建て替えるか、新たに上青木のSKIPシティに新築」と語っています。この2地点に絞った経緯をお聞かせください。

  イ 最終答申の結果の是非を問う川口市民投票を実施すること
  最終答申の結果の是非を問う川口市民投票を実施してください。私は上青木SKIPシティが建設地に最もふさわしいと考えています。市の中心部に位置し、新市立高校とSKIPシティと一体化した文化都市構想が図られ、速やかな建設工事が可能であるからです。直接民主主義は大反対の立場ですが、まちはみんなでつくるものだという考えは持っています。まちづくりの拠点となる市役所は、次世代、次々世代に遺恨を残さないために、市民投票を実施しようではありませんか、お考えをお聞かせください。

 (5) 総務管理費 庁舎建設検討支援業務委託料について

 仄聞するところ、シンクタンク系の民間企業数社を指名し、提案型の見積もり合わせと聞きますが、間違いありませんか。庁舎建設という大事な事業です。広く提案を聞くべきと考えるが、当局の見解をお聞きします。
  1回目の質問を終わります。

一般質問答弁用

◎岡村幸四郎市長 それでは、御答弁を申し上げます。

 大きな2の(2)のアの進捗状況についてのお尋ねでありますが、(仮称)赤山歴史自然公園及び(仮称)川口市火葬施設につきましては、今年度早々より現地の高さ測量、地質調査、物件調査、不動産鑑定等々を行い、それらの結果をもとに、現在、基本設計の作業や権利者の皆さんとの用地交渉を鋭意行なっているところであります。
 本計画は、自然環境や歴史文化遺産を活用した地域の振興や都市農業の活性化にも資する公園と、水と緑に囲まれた周辺環境と調和した火葬施設を、それぞれ整備方針としており、引き続き地元の皆さんの御意見を十分に伺いながら進めて参りたいと考えております。
 次に、(4)のアの記者会見の模様等々でありますが、本庁舎の建替えにあたりましては、現在7箇所に分散し、市民サービスの低下を来している庁舎、分室を集約するため、庁舎に求められる規模をおおむね4万平方メートルと想定し、想定建築物が建設可能な敷地面積や容積率、さらにはワンストップサービスの導入など、今後新たに提供すべき市民サービスを勘案しながら、これまで候補地の検討を行なってきたところであります。こうしたこれまでの検討結果を踏まえ、現在の本庁舎及び市民会館に新たに建て替える案と、SKIPシティC街区に新築する2つの案について候補地を絞り込み、議会の特別委員会に御報告をしてきたところであります。  今後、設置する川口市庁舎建設審議会におきましても、これまでの経緯を踏まえ、これら2つの候補地をもとに議論を進めていただきたいとお願いを申し上げる次第であります。
 以上であります。

 

◎原田倫則危機管理部長 御答弁申し上げます。

 (1)のアでございますが、交番の設置につきましては、埼玉県警察本部に確認したところ、現在、県内全域において新設の計画はないとのことですが、芝地区への設置を要望して参ります。今後とも公用車による防犯パトロールの実施や、自主防犯組織への支援など、地域の防犯力の強化に努めるとともに、警察との連携によって、市民が安全で安心して暮らせるまちづくりに努めて参りたいと存じます。
 次に、同じくイでございますが、現在、芝東小学校が廃校となった後も、グラウンドは一時避難広場として利用しております。今後、跡地が利用されるまでは、引き続き一時避難広場として活用して参ります。
 以上でございます。

 

◎江連保明生涯学習部長 御答弁申し上げます。

 同じくウでございますが、旧芝東小学校の体育館及びグラウンドの利用につきましては、跡地利用計画が決定されるまでの間は、従来どおりの利用が可能となっております。
 一方、芝市民ホールの使用ができない場合は、近隣の公民館の利用について協力して参りたいと存じます。
 以上でございます。

 

◎境沢孝弘都市整備部長 御答弁申し上げます。

 同じく(1)のエについてでございますが、今後の跡地の活用につきましては、芝東第4土地区画整理事業の促進を図るための用地として有効活用して参りたいと考えております。
 次に、同じくカについてでございますが、芝東小学校跡地は、密集住宅地を抱える芝東第4土地区画整理事業地内の貴重な種地となりますことから、跡地利用につきましては、事業の促進を図るための用地として有効活用を図って参りたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。
 以上でございます。

 

◎柴田宏之学校教育部長 御答弁申し上げます。

 (1)のオでございますが、芝東小学校閉校式における児童代表のことば「母校愛」は、芝東小学校にかかわったすべての方々の思いを代弁しておりました。卒業制作につきましては、現在、旧芝東小学校内にそのまま保管しております。今後、跡地活用の中で、当該用地に芝東小学校が存在したという足跡を何らかの形で残し、地域でその輝かしい歴史が語り継がれるよう、関係部局に対し配慮を求めて参りたいと存じます。
 以上でございます。

 

◎高木直人技監兼都市計画部長 御答弁申し上げます。

 (2)のイでございますが、ドッグランにつきましては、広域的な集客性の観点から、ハイウェイオアシスとあわせて、リピーターの確保策の1つとして検討していたものでございますが、議員御指摘のとおり、都市計画手続を行う中で、説明会に参加された地元の皆様の多くから不要であるとの強い御意見をいただいたことから、ドッグランは設置しないこととし、これにかわるリピーターの確保策として、子ども向けの大型遊具の設置について検討しているところでございます。
 以上でございます。

 

◎押田好正建設部長 御答弁申し上げます。

 (3)でございますが、現在の状況をさいたま県土整備事務所に確認いたしましたところ、当該地の歩道橋等の設置計画はいまだにないとのことでございます。実現できない理由は、財政的な理由とのことでございます。また、当時の県担当者が現地視察実施等の確認はできませんでした。当該歩道橋は、芝川サイクリングロード計画の一環として、管理者である埼玉県が整備すべきものと考えておりますので、今後とも埼玉県に要望して参りたいと存じます。
 以上でございます。

 

◎渡辺正之理財部長 御答弁申し上げます。

 (4)のイでございますが、川口市庁舎建設審議会は、本市の新庁舎の建設地を選定するために設置し、市長の諮問に応じ、新庁舎の建設の選定について御審議をいただき、最終的に答申をお願いするものであります。こうしたことから、市といたしましては、川口市庁舎建設審議会の答申を最大限尊重して参りたいと考えておるところでございます。
 次に、(5)でございますが、本庁舎の建替えにつきましては、地方自治や地方行政、都市計画やまちづくり、地域経済など、多方面にわたる専門的・技術的知識が必要であることから、シンクタンク系のコンサルタントに対して支援業務委託をお願いしたいと考えております。
 また、委託先の選定方法につきましては、各業者の支援体制の具体的提案内容、価格などをプレゼンテーションにより提案していただくプロポーザルの手法により選定して参りたいと考えてございます。
 以上でございます。

◆19番稲川和成議員 自由民主党の稲川和成

数点、要望させていただきます。
  まず、芝東小学校にかかわってなんですが、もうこの問題は議会でも何度となく取り上げられております。やはり教育局と芝東小関係者との話し合いが密でなかったことが、話がこじれてしまった最大の理由であります。
  この3月5日の閉校式のときにも、芝東小学校の保護者の有志の皆様方が、市長あて、そして当時の議長あて、神山教育長あてと、私たち議員、そして教育局に対して、「閉校式式典を迎えて思うこと」というメッセージをいただきました。その中でもしっかりと書かれております。拙速な対応に対し、反対が起こるのは当然であると。やはり地元の住民との話を進める、市長が日頃からお話しされているとおり、まちはみんなでつくるものであります。やはり話し合いを十分にしてから事に臨むべきなのかなと。地元との話し合い、関係者との話し合いを十分にとっていただきたいなと思います。
  とにかく、この芝東小学校、10年間、1学年が1クラス状態ということで続いていたわけでございますので、同じ失敗を繰り返さないよう、種地として推進するのは大いに結構でございますが、この芝東すずかけの丘メモリアル的な、そういう記念的なものを踏まえた事業を推進していっていただきたいなと要望しておきます。
  それと次に、在家小学校のPTAから、私が当選以来、強く要望が出ている案件であります。神根橋とか地蔵橋の上には歩道橋が通って、土手を通学路とした場合、在家橋のところだけが歩道橋もかかってなければ、在家橋の下もくぐれない状況になっております。今、建設部長から答弁いただいたとおり、これは川口市の議会でやることではないなと私も認識はしております。しかし、川口市議会のこういう議論を尽くして、これから私がおつき合いをしていただいている県会議員を通して、予算をしっかりと取ってきてもらいたいなと思います。その際には、川口市も全面的にバックアップをしていただきたく、これも要望しておきます。
  それと、最終答申を重要視するというような答弁でありました。もちろん川口市庁舎建設審議会でございますので、最終答申を最重要視するのは当然のことであります。しかし、私はこの市役所の位置に関してだけは、私たちの世代以降、次世代、次々世代のためにも、川口市全体の今、市民投票条例をつくっております。私も今、その委員になっております。初めて市民投票するのに、私はこれは全く最適の案件だと思っております。ぜひ市役所の位置、私は先ほど申したとおり、上青木のSKIPシティ派でありますが、しかし、絶対ここの建替えをというお考えをお持ちの方もいます。川口市庁舎建設審議会の答申がどういうふうになっていくかわかりませんが、ぜひ、最終答申に是非を問う市民投票を実施していただきたく、これまた要望をして質問の大きな3つ目に移ります。